歯を長持ちさせる健康法:歯石除去・バイオフィルムの破壊
元気で長生きのために、歯を健康に保つことはとても大切なことです。
そして、歯の健康を保ち歯を長持ちさせるためには、日頃から口の中を清潔に保つことが大切です。
口の中を清潔に保つことができないと、取り返しがつかない様な恐ろしい病気になり兼ねる危険性を秘めています。
ここで、歯医者で行うお口のメンテナンスについてお話しさせていただきます。
歯医者で行うメンテナンスには、歯石除去と歯面クリーニング(歯面清掃)があります。
■歯石除去
歯石除去は、歯の表面に固着している歯石をこそぎ落とすことを行います。
そぎ落とす方法としては、手の力で行う方法、超音波・圧縮空気の力で器具を動かす方法があります。
歯医者での嫌なイメージのキーン、キーンなど嫌な音を立てイメージは良くないかもしれませんが、歯石は相当強い力でないと簡単には取り除けないものなのです。
■歯面クリーニング(歯面清掃)
歯面クリーニング(歯面清掃)は、読んで字のごとく、歯の表面をシリコンカップやゴムカップを使いツルツルに綺麗にすることです。
歯面クリーニング(歯面清掃)は、バイオフィルムという細菌が自分を守るために作る薄いバリアの破壊が1番の目的です。
バイオフィルムの下に存在する細菌には、抗生物質が効かないという特徴があります。この細菌が出す毒素が、歯周組織に炎症を起こし、歯周炎や歯周病を引き起こす原因となるます。
このように、バイオフィルムとは、口の中を清潔に保つためにはとても厄介なもので、バイオフィルムを取り除く歯面清掃がとても重要になります。
歯科医でおこなう歯のメンテナンスも大切ですが、日頃から自分でおこなうメンテナンスが最も大切です。
歯を長持ちさせる健康法:自分でできる歯のメンテナンス
前回は、歯医者で行うメンテナンスについてお話しいたしました。
本日は、自分でできる歯のメンテナンスについてお話させていただきます。
歯ブラシやデンタルフロス、抗菌性のあるマウスウォッシュなどもお口の中のケアに有効です。
歯科衛生士さんでも、歯ブラシだけでは磨き残しが出てしまう程、歯の構造は複雑です。
特に、歯と歯の間、かぶせ物のある歯などは磨き残しができやすいものです。
そういったときには、デンタルフロスが有効です。しかし、詰め物(インレー)の形によっては、フロスで外れることもあるので注意が必要です。そのような場合には、歯間ブラシが有効です。
抗菌剤配合のマウスウォッシュには、歯周病の予防や改善効果があります。
しかし、刺激性があるので、違和感などを感じる方は歯科医に相談された方が安心です。
これらのものを、歯磨きと一緒に使われることが効果的です。
歯のメンテナンスで最も大切なのは、就寝前の歯磨きです。
寝ている間は唾液が出にくく、細菌が増殖しやすい状態になります。
朝、口の中がネバネバする人は、就寝前の歯磨きを続けると朝の感覚が変化してくるはずです。
歯ブラシとデンタルフロス、歯間ブラシ、マウスウォッシュ等と就寝前の歯磨きの習慣が歯のメンテナンスにとても大切です。
そして、健康な歯を維持することは、自分の歯で食べられることで食べる楽しさを維持でき、健康作りにもとても大切と言うことです。
歯を長持ちさせる健康法:入れ歯の方の口腔管理
前回は、自分でできる歯のメンテナンスについてお話をいたしました。
寝る前の歯磨きの重要性や、歯ブラシによる歯磨きだけでなく、歯並びや歯の状態に応じて、器具を使い分けるなどをお話しいたしました。
本日は、入れ歯の方の口腔管理についてお話しいたします。
入れ歯は、毎日洗うものです。
毎日洗うことが億劫になり、2日に1度、3日に1度などになってしまう方も少なくありません。
手入れの悪い入れ歯は、歯石がついたり、タバコを吸う方はヤニがついたりしています。
手入れが悪いと、残っている歯が虫歯になったり、歯周病になったりもします。
残った歯を大事にしたいのであれば、入れ歯は毎食後洗うことをお勧めいたします。
入れ歯の洗い方は、専用の洗浄剤につけ置きして洗うことをお勧めします。また、柔らかいブラシでバネや入れ歯全体をきれいにすることも良いことです。
入れ歯を歯ブラシで洗うときには、歯磨き粉はつけなくても大丈夫です。しかし、残った歯を洗うときには歯磨き粉をつけることをお勧めいたします。
また、歯のない歯茎は専用の柔らかいブラシで軽く洗うことをお勧めいたします。この時入れ歯は必ず外してください。着けたまま磨くと、バネを変形させてしまうことがあります。
将来のことを考えて、入れ歯も自分の歯と同じ様に手入れすることが、長持ちの秘訣になります。
歯を長持ちさせる健康法:定期予防検診のお勧め
前回は、入れ歯の方の口腔管理についてお話しいたしました。
入れ歯は、着けたまま歯磨きをしない。また、自分の歯と同じ様にケアすることが大切だということをお話しいたしました。
本日は、定期予防検診のお勧めについてお話しいたします。
虫歯や歯周病の早期発見・早期治療は大切なことです。虫歯や歯周病の予防処置を受けるために、歯医者に定期的に通うことが大切です。
その時には、歯石除去、歯面清掃などを行います。
歯石は、取り残した歯垢が固まってできた細菌の棲家になります。その最近が出す毒素により歯周組織が炎症を起こし、歯周炎、歯周病を引き起こします。
歯面清掃は、バイオフィルムを破壊し、除去することが目的です。
バイオフィルムは、細菌が自分を守るために作る薄いバリアで、バイオフィルムの下で細菌が活動し、歯石と同じ様に歯周組織に炎症を起こしてしまいます。
バイオフィルムは1度除去しても徐々に再形成され、約1.5ヶ月で再形成され、3ヶ月で完全形成されてしまいます。そのまま放置すれば虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。
そのためにも、定期的な歯面清掃を行いバイオフィルムを除去することが、虫歯や歯周病の予防につながります。
したがって、3ヶ月に1度、遅くても半年以内に、定期予防検診を受けるのが効果的です。定期的な検診を受ける事は予防が目的で、定期予防検診が大切だと言うことです。